SIGURD
産地:バロッサバレー
ワイナリー:SIGURD シグルド
ワインメーカー:Dan Sigurd Graham
葡萄栽培責任者:Dan Sigurd Graham
ダンは醸造において歴史ある家系に生まれました。父親はワインメーカーとしてニューサウスウェールズ州のリヴァリーナにあるワイン生産地イェンダを拠点にしていました。
2012年、ダンはバロッサバレーを再度見直すために大手のワイナリーで働きながら、ニューサウスウェールズ州のワガワガにあるチャールズ・スチュアート大学に入学しました。彼は葡萄栽培とワイン醸造の両方の分野で学位を取得し、その後、カナダ、セントラルオタゴ、ポルトガル、フランスのローヌ・ヴァレーのエルミタージュ、イタリアのバローロでヴィンテージを経験しました。
帰国後、ダンはバロッサバレーの大手ワイナリーに戻り、2014年にはレッドヘッズ・ワインズでワイン醸造からブランドマーケティングまでに貢献しました。その後、2012年に立ち上げたシグルド・ワインズでは、2017年から本格的にフルタイムで働き始めました。
バロッサバレーの醸造業界は伝統的な手法や従うべきスタイルが根付いているものの、この10年の間に変化が始まり、ワインを飲む人々も変わってきました。そこで、ダンは自分と同じ思考のワインメーカーたちと共有し、探求と実験の場を持つことを決意しました。
バロッサのワインを見直すために、彼はワイン醸造のプロセスを洗練させました。葡萄の収穫を早めて全房による発酵を導入し、通常よりも少量で醗酵を行い、土着の酵母を使用し、清澄作用やフィルターを使用しないことで、フレッシュさを保つ工夫をしました。
現在では、リヴァーランド、アデレード・ヒルズ、クレア・ヴァレーのブドウも扱い、シャルドネ、リースリング、シュナン・ブラン、カリニャン、シラーといったヴァラエタルなワインや、より複雑な白、ロゼ、赤のブレンドワインを造っています。
シグルドが思う混醸のワインとは、多くの構成要素を持つことが黄金律だと考えています。彼らは全房発酵からカルボニックマセラシオン、一般的な除梗葡萄を使用した開放タンクで醗酵したものを混ぜ合わせます。
さらに、彼らはステンレスタンクでのエレヴァージュ作業や2,500リットルのフードルからバリックまでオーク樽を使い分けています。こうして仕上がったそれぞれのワインは、深みと複雑さを備えた魅力的な味わいを構成することに役立っていることがわかります。
シグルドはハイ・エデン、アデレード・ヒルズ、リヴァーランドのリースリングなどバロッサ全域からブドウを調達しています。さらに、2014年からバロッサ南部にあるブドウ畑の一区画を長期で借り受け、自社畑としての葡萄栽培も進めています。
サステイナビリティへの取り組みは、シグルドにとってブドウ畑とワイナリーの両方において重要な要素となっています。
2020年に、ポーランド出身のパートナーである妻のマルタが入社しました。彼女の経歴にはWSETのディプロマ取得や法律の経験があります。この専門知識と組織的なスキルにより、新しいマーケティング/デザインプロセスの設定や事業運営の調整、そしてシグルドのリソースの生産的な管理が可能に
なり、効率性と生産性を向上させることができました。その結果、事業は大幅に成長しました。
マルタとダンは仕事でも生活でもお互いを支え合い、共通の価値観と目標に基づいた強力なパートナーシップを築いています。
彼らのチームには他にも素晴らしいメンバーがいます。完璧なワイナリー・アシスタントとして2021年のトップ・ドッグとして活躍したであるクライヴや、研修中のワインメーカーリリアナがいます。