オランダからワイン作りのために豪州へ永住、バロッサでブティック・ワイナリーとしての基礎を築いたハンス&フランシエン ハーン夫妻。

◆ Haan Wines ハーン ワインズ

 立/1993年 Barossa Valley(バロッサ ヴァレー地区) 

オーナー/Hans&Fransien Haan・ハンス&フランシエン ハーン 
ワインメーカー 
(醸造責任者)/Mark Jamieson
ヴィティカルチャリスト(ブドウ栽培責任者)
/Robert Seelander

ハンス&フランシエン ハーン夫妻はこだわりのワイン造りがしたいと世界中を旅し、たどり着いたのはオーストラリアのバロッサ・ヴァレーでした。バロッサ・ヴァレーは今でも伝統や文化が守られているオーストラリアでも特別な地域であり、バロッサ・ヴァレーのワインメーカー達はブドウ畑とその周りの環境を守ろうという強い姿勢を持っています。皆が一丸となりこの地域の保護や活性のために働こうというすばらしい姿勢がこの地区には根付いています。ワイナリー設立は1993年。18haの畑は36.7haにまで広げられ、メルロー、シラーズ、セミヨン、ヴィオニエなどヨーロッパの伝統品種が植えられています。最も大切にしていることは高品質のブドウを造ること。ワイン年間生産量は約4000ケース。全て自家生産のブドウのみを使用しています。生産の約70%は海外に輸出されています。輸出先はアメリカ、カナダ、アイルランド、香港、シンガポールなどで、特にアメリカ、イギリスからは高い評価を受けています。ロバート・パーカーも常に高得点をつけています。また、昨年はイギリスのロンドンで行われた「ワインアンドスピリット・コンペティション」において見事「ベスト・オーストラリアン・プロデューサー」に輝くなどすばらしい功績を得ました。ジェームスハリデーのワイナリー評価も5つ星で、90点以上の評価を受けているワインが多数あります。J.ハリデーワイナリー評価5つ星★★★★★(2007 J.ハリデー・ワインコンパニオン)。

ブドウ畑・ワインメーキングについてブドウ畑はバロッサ・ヴァレーの中央に位置し、土壌は下層が2メートルほどのクレイ層(粘土質)、上層が軽砂のローム質のからなります。バロッサに特徴的な土壌で、この土地を世界的に有名にしたリッチで甘美なシラーズとカベルネ・ソービニヨンに適した土壌といわれています。平均収穫量 2.5-3トン/エーカー。「畑が最良の状態であれば、ボトルの中に最高の結果を残すことができる」というハーンの哲学に基き、それぞれのブドウは細心の注意を払って大切に育てられます。ブドウ樹はトレリス仕立てで栽培され、ぶどうは充分に成熟し、本来の味と個性を引き出すことができます。化学的なものは極力避けた自然環境を重視したブドウ栽培を実践しています。

白ワイン:全ての白品種は手摘みで収穫されます。エアバック・プレスを使用し、フェノール類の抽出を最小限にしています。発酵は14~18℃で2週間ほど行なわれます。瓶詰前3~4ヶ月間澱(リー)と共に寝かせ複雑な味わいを引き出します。

赤ワイン:黒品種は収穫後すぐに発酵槽に移し、プランジングとパンプ・オーバーを1日3回行い、色と味を最大限に引き出します。発酵は7日ほどで終了し、フリーラン・ジュースとプレス・ジュースが合わせられ、続いて乳酸発酵を4週間ほどで行います。ワインはそれぞれの品種に適した産地のオーク樽に移され、Hanenhofランジのワインは15ヶ月間、プレステージワインは24ヶ月間熟成されます。オーク樽は品種ごとで産地を変えており、カベルネとメルローはVosge、Allier産、シラーズとプティヴェルドはBertrange、フランス中央部産、新樽率は30%ほど。90%がフランス産で、残り10%はアメリカ産でシラーズ用に使っています。オーク樽熟成中ワインは4回ラッキング(澱引き)されるため、瓶詰の段階でフィルターを最小限にしたワインにしています